受験で燃え尽きないために。勉強の本質を考える。

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🔄 最終更新日 2020年4月9日 by takara_semi

勉強して初めて見える景色

勉強の本質は何でしょうか。受験合格という目的を達成した途端に「燃え尽きて」しまう人がいるのはなぜでしょうか。燃え尽きる人と燃え尽きない人の差を考える上で、最も重要な点の一つは、勉強の本質を掴める人とそうでない人とがいるということです。

例えば、受験合格という目標達成までの道のりを登山に例えると、目の前の山に集中して登り切ることで、初めてこれまでに見たことのない景色が見られるのです。そして、この「見たことのない景色」こそが勉強の「本質」です。この時に見える新しい景色は、人それぞれ異なります。世界がパッと広がり視野が大きく広がるような景色と出会う人もいれば、次なる山への道と出会う人もいることでしょう。そのような景色を見るために人は学ぶのです。山を登ることだけを目標にしている人は、山頂で途方に暮れ、燃え尽きてしまうことがあるかもしれません。勉強の先に見える景色を想像しながら学ぶことで、本質を突いた結果を得られるのです。

集中力は動機の安定性に依存する

目指す山を登り切るためには、集中力をもって考え抜く力が必要です。高い集中力を保ってきちんと考えることのできる力と姿勢こそが、勉強の本質へ迫る上で重要となります。つまり、勉強の機会を最大限に活かせるかどうかは、目的の達成に対する高い集中力を如何に維持できるかが分かれ目です。

勉強に対する動機としては、例えば、知的好奇心や社会的使命、達成欲求などが考えられますが、そこに強い熱意を向けることが出来れば、高い集中力を保ったまま勉強に取り組むことができます。そう考えると、勉強に臨む際、周囲に溢れる情報に流されたり流行を追ったりする姿勢では不安定で、安定した「自分の志す動機」を強く持つことが如何に大切かは明白でしょう。

また、物事が複雑になるほど、表面的な部分は見えても本質となる部分は見えにくくなるものです。高い集中力を維持することが出来れば、表面を撫でるような勉強ではなく、確かな実力と経験を以って登頂し、山頂でしか見ることのできない新しい景色を見ることができるでしょう。

考えることが次の自信につながる

目の前の山を登りきる。その道は険しく、ハイリスクに感じることもあるでしょう。困難の中を恐れなく進み、山頂へと着実に一歩ずつ歩みを進めるためには、最終的には如何に自分を信じることができるか、そして信じ切れるだけの強い動機を持てるか、その真偽を問われることでしょう。「自分で考えた勉強の動機」には勿論責任が伴いますが、自分なりの人生の方法論を培い、そして、直面する課題に対して、独自の解決方法や思考力を発揮することでしょう。

また集中して深く考え抜くことで自信が生まれ、更なる困難に立ち向かう力にもなります。この正の連鎖により、自分だけの山を登りきることで、誰も見たことのない色鮮やかな景色へと導いてくれることでしょう。そして、他人には想像できないオリジナルなアイデアを生み出し、世界を変える力を身に付けることができるでしょう。

夢みて学び考えて歩む

ここで一つ脳科学的な知見を紹介します。人は、初めて覚えた新しい記憶は長くて1カ月程度しか保たれません。そのため、例えば学校の定期テストなどは1カ月以上の期間にわたる授業内容が出題されるため、定期的に復習しないと、授業で話していたことを忘れてしまいます。なので、授業で学習したことを効率的に脳に定着させるには、勉強の継続、もしくは忘れる前の復習が効果的なのです。また、レミニセンスと言われる「寝て起きたら理解できていた」という睡眠時の記憶の整理による理解の促進現象を起こすためにも、短時間の詰込み学習ではなく、毎日コツコツと継続的に勉強した方が、学習の間に自然と睡眠時間が入るため、より効果的だと言えます。以前の記事で「夢を持って好きで学ぶことが最も良い」との話をしましたが、本記事の「勉強のその先を想像しながらコツコツと学ぶことの効果」と合わせて考えると「夢みて学び考えて歩む」という姿勢が、勉強の本質に近づく最善策なのだろうと確信しています。

たとえ同じ山を登っていたとしても、そこから見える景色を「自分なりの視点」で捉えて吸収することによって、得られる結果や感じ方は異なります。学生一人一人がそれぞれ山頂のその先に見える景色を想像しながら、夢見て学び考えて歩む。その一歩一歩が、世界を変える大きな歩みとなることでしょう。

<参考文献>
[1] 池谷裕二, “記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方”, 講談社(2001).

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takara_semi
著者紹介 旧帝大学生。自然科学/社会学/教育学/健康増進医学/工学/数学など、および学際的な研究領域に興味があります。

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