「飽きた」は脳疲労の重大なサイン【コトバ書店:健康の棚】

健康
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🔄 最終更新日 2020年7月20日 by takara_semi

本記事では健康関連書籍の中から心に響いた「ことば」をピックアップして紹介します。琴線に触れたり、新たな発見があったりと、本は好奇心をいつも掻き立ててくれます。興味のあるものがありましたら、是非手に取ってみて下さい。きっと明日から世界が変わって見えることでしょう。

すべての疲労は脳が原因

「飽きる」「疲れる」「眠くなる」は脳疲労の3大サインと言われています。

梶本修身, “すべての疲労は脳が原因”, 集英社(2016).

長時間の勉強や仕事で、頭痛や目の凝りなどを感じることはありませんか。もしくは、パソコン作業やスマホの操作で、こめかみのあたりが重たく感じたり、頭がぼんやりとすることはありませんか。これらの症状は、脳が発している疲労のサインでありアラームです。この脳からの疲労のサインを見逃さないことが、生涯ハツラツと学び働き続けるうえで、最も重要だといっても過言ではないでしょう。疲労のサインや兆候には個人差があり、身体に出る人もいれば心の疲れとして現れる人もいます。万人に言える疲労の予兆のヒントとして「飽きる」「疲れる」「眠くなる」の三つのサインは、覚えておいて損はないでしょう。特に「飽きる」という疲労のサインは見逃されがちです。高速道路を長時間運転していると「飽きた」という信号が脳から発せられますが、これは脳が疲れているためです。これは脳の同じ回路の負荷が高い作業のためだと考えられています。このように「飽き」を感じた時は、気分転換や休息を挟むことで、脳の酷使を避けることができます。勉強も、脳の同じ回路ばかり使っていると、疲労を感じやすくなります。そんな時も、小休止として少し目を閉じたり体を動かしたりするだけで、疲れはずっと軽減されます。本書は、現在疲労を感じている人は勿論、そうでない人にも、目から鱗の内容であることは間違いありません。

「ゆっくり動く」と人生が変わる

会社でも、ご近所付き合いでも、お人好しで、周りの悪いペースに巻き込まれやすい人ほど、「ゆっくり」を意識すること。

小林弘幸, “「ゆっくり動く」と人生が変わる”, PHP研究所(2012).

あなたは自分のリズムを大切にしていますか。それとも、周りのリズムに合わせていることが多いですか。例えば、せかせかした人に囲まれていると、注意しないと自然と自分もせわしない人になってしまいます。それほど人間は簡単に周囲に同調してしまう生き物です。周囲のリズムに合わせていてばかりでは、気付かないうちにストレスを抱えてしまいます。それらをリセットするためには、自宅や旅先など、日常のどこかに「自分の本来のリズム」を取り戻す時間が必要になります。もしくは、常に自分のリズムを守れるよう意識して過ごすのが良いでしょう。本書では特に「ゆっくり」「ゆったり」したリズムが、人間関係やストレスのリスク管理に有効だと述べられています。たとえば戦後の高度経済成長期に日本人があれだけ右肩上がりに頑張れた理由として、日常の中に「ゆったり」「ゆっくり」という場面が多くあったからだと言います。たしかに、映画などで描かれている昭和の風景は、同僚や近所の人たちとの付き合い、家族との食事の時間などが、現代より「ゆったり」しているように感じます。そして、ゆったりとした時間は、ホッと一息つくことで、仕事で乱れたリズムから自然なリズムや呼吸を取り戻し、明日への活力となっていたのでしょう。「自分のリズム」を大切にする。それが人生のパフォーマンスを最大限に引き上げ、また心身ともに健全に過ごすための秘訣なのかもしれません。

脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

大量の試験を前にして、ストレスでまいりそうなときには自分に言い聞かせるんです。大丈夫、あなたは解決する方法を知っているわよって。

ジョン J. レイティ,エリック ヘイガーマン, “脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方”, NHK出版(2009).

定期試験や受験、資格試験や就職試験に昇進試験。人生で試験は避けられません。準備期間を含めると、どれだけ多くの時間を試験のために割いていることでしょう。そして、試験のたびにのしかかるプレッシャーとストレス。試験には準備万全で臨むのが、最もストレスなく過ごす方法だと思いますが、時間や体調など様々な理由で、毎回そう上手くはいきません。そんな時は、自分にこう言い聞かせるのが効果的です。「大丈夫、あなたはそのストレスを解決する方法をたくさん知っている」と。自分には頼れるものがあると思うとホッとして、結果的にパフォーマンスが向上します。ただ、その解決方法はどんな方法でもいいという訳にはいきません。暴飲暴食で気をまぎらわすのはおすすめしませんし、他人の迷惑になる行為に至っては言語道断です。本書では、ストレスを解決する最善の方法として「運動」を取り上げています。そしてその驚くべき効果を、科学的根拠を以って、分かりやすく紹介しています。例えばある学区で、体育を週1回の授業から毎日45分へと増やし、有酸素運動を積極的にさせるようにしたところ、その年度のあいだに、生徒の健康状態は劇的に改善され、さらに校内での暴力事件が前年度の228件から95件に減少したそうです。運動は、筋肉の回復や増強だけでなく、脳細胞の回復のスイッチをも入れることが分かっています。つまり、運動をすれば、心身ともに強くなるのです。ストレスに対処するために運動することは、人類が過去数百万年かけて進化する過程で行ってきた歴史があることを鑑みれば、これらの驚くべき効果にも納得がいきます。この素晴らしい運動の効果を利用しない手はないでしょう。あなたは運動によって、ストレスを味方につけ、さらに脳を成長させることもできるのです。最後に本書の中の一節を結びの言葉として引用します。「あとはランニングシューズのひもを結ぶだけです。」

反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

すべての悩みを根本的に解決できる方法があります。それは〝ムダな反応をしない”ことです。

草薙龍瞬, “反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」”, KADOKAWA/中経出版(2015).

人はいつも「反応」しています。たとえば、SNSの通知に一喜一憂する。これは心を興奮させる反応です。朝の電車の車内で「今日も混んでいるな」とため息をつく。これは心を憂鬱にさせる反応です。そして車内で大声で電話で話すマナーの悪い相手の態度にイラッとする。これは怒りを生む反応です。このように、心は意識しなくとも日常的に「反応」しているのです。そして負の反応が蓄積すると、心に疲労を感じます。本書では、これらの反応の根源は「承認欲求」にあると述べられています。自分を認めて欲しい、自分が正しいという想いが強いからこそ、つい反応して、必要以上に人の目を気にしたり、嫉妬に駆られたり、比較や競争をしたりして、そのたびに心が浮き沈みを繰り返し、落ち着かない生活を送るはめになってしまうのです。そこから抜け出すには、ブッダの教えに倣い(1)悩みを増やしてしまうような無駄な反応をしない(2)怒りや不安などの暗い気分をすばやく解消する、この二つの考え方を実践することです。そうしていると、自然と「他人は他人、自分は自分」という意識がはっきりと芽生えてきます。ここまでくれば、どんな状況でも「反応」に苦しめられることはありません。いつも心にゆとりをもって過ごせるようになります。ここで注意しておきたいのは、「他人は他人」という境界線を引いて「反応しない」ことは、決して我慢することや無視すること、無関心でいることではないということです。あくまで反応の受け止め方や処理の仕方を変えることで、不必要に「反応しない」ということです。いつもより反応が過剰になっているときは、疲労やストレスが溜まっているサインかもしれません。そんなときは、パソコンの電源を切り、スマホをしまって、少しの間目をつむるだけでも、「反応」が抑制され、気持ちが随分と落ち着き、気分がスッキリとすることでしょう。本書の教えを実践すれば、刺激的なものや情報に溢れた現代社会においても、穏やかな心を保って生きることができるようになることでしょう。

まだまだ紹介したい「ことば」が山積していますので、随時、本記事を更新していきます。興味のある方は是非、また本ページに立ち寄って下さい。新たな発見のきっかけとなれば幸いです。

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takara_semi
著者紹介 旧帝大学生。自然科学/社会学/教育学/健康増進医学/工学/数学など、および学際的な研究領域に興味があります。

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